親指はどこで弾いていますか?
親指は指の向きが他の指と違うので、動かし方の勘違いが起きているかもしれません。
親指に力が入ると、他の指にも力が入って疲れたり速く動かなくなったりします。
親指の正しい弾き方
親指は一番太くて鈍感です。
どの部分が鍵盤に触れているのかを確認しましょう。
軽く伸ばした親指が30度くらい鍵盤に触れさせます。
鍵盤に触れるのは親指全体の真横ではなく、爪先に近づいた部分です。
上の「親指の悪い弾き方」は、特に「指くぐり」の時によく起こりやすいです。
手のひらと鍵盤との間に親指を「くぐらせる」スペースが少ないと、親指の移動がスムーズにいきません。
手首が下がってしまって親指全体で弾いてしまったり、親指全体で弾くから手首が下がってしまう。
どちらとも悪い方にいってしまいます。
「親指は爪で弾く!」という気持ちに意識を向けてちょうど良いかもしれません。
親指全体で弾くと、その音だけ「ドスーン」と強く鳴ってしまいます。
ピアノはCM関節から動かす
CM関節はどこ?
CM関節とは?
爪に近いほうから
・DIP関節 (第一関節)
・PIP関節 (第二関節)
・MP関節 (第三関節)
・CM関節 (第四関節)
CM関節は手の甲の中。
空中で、親指だけではなく他の指も『CM関節(手首に近い関節)から動いているよ〜』と意識を向けてすばやく動かしてみてください。何か感覚が違くないですか!?
MP関節(第三関節)を意識して動かすのと、CM関節を意識して動かすのと、感覚を研ぎ澄まして比べてみると、どちらの方が力が抜けて動かせますか?
これ、本当に脱力奏法に近づけます。
私も日々精進です💦
全ての指はCM関節から動かしている、と意識して弾くと余分な力が取れて弾きやすくなります。
DIP関節を鍛えながら親指の動きのトレーニング
DIP関節(第一関節)を鍛える
DIP関節(第一関節)が凹んでしまうという人、
特にお子さんは関節が柔らかいので凹みやすいですが、これが出来れば必ず改善できます。
2・3・4の指の『おでこ』を3つの黒鍵にある程度重さをかけて乗せます。
この時に2・3・4の指はゆるやかなカーブでDIP関節を凹ませずに、
3つの指の関節で腕の重みを支えていられれば改善していけます。
※『おでこ』とは下記のタッチポイントについて載せています。
上記の3つの指を黒鍵に凹ませず乗せることができたら
2・3・4の指を白鍵で同じように出来るか確認しましょう
黒鍵でできるのに白鍵になるとDIP関節が凹んでしまったら、手首が上がりすぎているか下がりすぎているかが大抵の原因です。
手首の角度を意識しながら、DIP関節が凹みにくいバランスがあるので見つけてみてください。
3つの指同時ができたら、それぞれの指で同じくやってみてください。
指が単独になると凹んでしまったら、もう一度3つの指で沈めた時の感覚を確認してみてください。
親指の動きを足す
上記の黒鍵3つを沈める動きに、親指の動きを足していきます。
2・3・4の指の『おでこ』で黒鍵を沈める。DIP関節は凹ませない。
親指は、CM関節(指の付け根)⭕️から動かしているのを意識してゆっくり動かしてみましょう。
この時に親指のタッチポイントの意識も忘れずに。
まとめ
・親指の正しいタッチポイントは親指全体の真横ではなく、爪先に近づいた部分です。
・ピアノはCM関節から動かす。特に親指はCM関節を意識して弾きたい。
・CM関節を意識して弾くと余分な力が取れると思います。
・DIP関節(第一関節)が凹んでしまう人
2・3・4の指をなめらかなアーチで黒鍵を沈めることができれば改善できます。
・黒鍵3つのポジションからCM関節を意識して親指を動かすトレーニングができます。